冷凍式エアドライヤーの仕組みと湿気除去の方法を解説。冷却装置、熱交換器、分離装置が圧縮空気を乾燥させるしくみを紹介。
冷凍式エアドライヤーの仕組み:湿気を取り除く方法
冷凍式エアドライヤーは、圧縮空気中の湿気を取り除くための装置です。産業用機械や設備では、乾燥した空気を使うことが多く、湿気が原因で発生する錆や腐食、そして機器の故障を防ぐために必要不可欠なものです。冷凍式エアドライヤーは、どのようにして湿気を取り除くのでしょうか?
冷凍式エアドライヤーの基本構造
冷凍式エアドライヤーは主に以下の3つの部分から構成されています。
- 冷却装置
- 熱交換器
- 分離装置
冷却装置
冷却装置は、空気を冷やすために使用されます。圧縮空気は、まず熱交換器を通過し、冷媒を利用して温度を下げられます。通常、空気の初期温度は室温以上であるため、冷却することで湿気が凝結します。
熱交換器
熱交換器は、冷却装置から冷えた圧縮空気を通し、さらに冷媒によって冷やされる部分です。熱交換器の効果により、空気の温度は摂氏3〜7度まで下がります。この過程で空気中の水蒸気が水滴となり、分離装置へ送られます。
分離装置
分離装置は、凝結した水滴を空気から取り除く部分です。冷却装置と熱交換器によって冷やされた空気の中には、水滴が無数に存在します。これを使って、水滴を効果的に分離し、乾燥した空気を得ることができます。水滴は分離装置内に溜まり、定期的に排出されます。
湿気を取り除くサイクル
冷凍式エアドライヤーは、以下のようなサイクルで動作します。
- 圧縮空気が入り込む
- 熱交換器で冷却される
- 冷却された空気が水滴を含む
- 分離装置で水滴が取り除かれる
- 乾燥した空気が出ていく
このサイクルにより、圧縮空気中の湿気が効果的に取り除かれるのです。このようにして、冷凍式エアドライヤーは産業用機械のメンテナンスや長寿命化に貢献します。